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2011年9月

猫伝染性腹膜炎(FIP)について

過去書いた感染症についてはこちら をご覧ください。

猫エイズ、猫白血病についてはこちらをご覧ください。

 

以前から感染症について書いてきましたが、

今回は、猫伝染性腹膜炎(FIP)についてです。

猫エイズや猫白血病に比べると発症の少ない病気なので

猫伝染性腹膜炎(FIP)を知らない方も多いかと思います。

以前、うたたねから譲渡した子猫がFIPの疑いがあるとの事なので

私やスタッフ、そして愛猫家のお客様の為にも勉強しておきたいと思います。

 

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫腸コロナウイルスという病原性に乏しいウイルスが、

ある時、猫の体内で突然変異したものです。

猫腸コロナウイルスは、日本に暮らす猫に広く感染し、

高い抗体価を持つ猫が五割以上ともいわれています。

猫腸内コロナウイルスに感染しても、

普通の健康な猫にはほとんど悪影響を与えません。

でもストレスなどの突然変異で猫伝染性腹膜炎(FIP)になると

致死性がきわめて高い病気となります。

詳しくは、こちらをご覧ください。

http://www.p-well.com/health/clinic/cat/cat-fip.html

http://www.herbykatz.com/fip.htm

 

猫伝染性腹膜炎(FIP)の感染を予防するワクチンはありませんが

色々な症例を読んだり、知り合いの獣医師に聞くと

FIPを発症した猫からほかの猫へFIPウイルスが感染することは、

現在は可能性が低いと思われているようです。

但し、万が一の予防の観点から隔離が望ましいと思います。

日本で猫腸コロナウイルスを保有している猫は五割ともいわれていますが、

そのほとんどが猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症することはありません。

私が愛護活動を初めて5年、

宮崎で猫伝染性腹膜炎(FIP)を聞いたのは過去一度だけ、今回で2度目です。

悪戯に怖がるより、ストレスのない生活を送らせてあげることが大切のようですが、

この「ストレス」がなんなのかも今の医学では分かりません。

抵抗力が強いと病気に強いと思いますが、

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、抗体が高すぎるとなるとも言われているようですし、

まだまだ検証段階の病気のようです。

また、何度も書いていますが、

猫エイズも、猫白血病も人間には感染いたしません。

猫伝染性腹膜炎(FIP)も人間に感染することはありません。

 

人間も犬も猫も、命あるものは、いつか寿命が尽きます。

早いか、遅いかは持って生まれたものだと私は思っています。

後悔しない為にも生きているうちにたくさんの愛情を注いであげたいと思いますが、

経験から言うと、どんなにたくさんの愛情を注いでも、

可愛い我が仔に後悔のない死は無いことも知っています。

 

毎年きちんとワクチンを打っていても、

エイズ、白血病検査をして、感染予防を取っても、

全ての病気を防ぐことはできません。

可愛い動物を飼う上ではリスクや手間を引き受ける覚悟が必要であることを

十分にご理解ください。

そして、そのリスクは人間も犬も猫も私にも全てに平等です。

 

私は偶然にも最近この病気、猫伝染性腹膜炎(FIP)の猫を見ました。

どこで見たかとそれは「被災地」です。

津波や地震の瓦礫の中からせっかく救助されたのに、

数日~数週間で猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症して弱っていく猫を看ました。

救護センターのケージは狭いけど、

温かい毛布も美味しいご飯も充分にありました。

でも猫たちが一番必要としている飼主さんの愛が無かったのです・・・。

被災地で私が一番学んだこと、

それは、犬も猫も私たちが思っている以上に知能を持っているということです。

犬も猫も私達が思っている以上に飼主さんの愛情を求めています。

面会に飼主さんが来ると、猫は不思議とドアが開く前から鳴き始めました。

面会時間が終りに近づくと、犬は私達が見たこともない悲しい表情をします。

「寂しくて死んでしまう」・・・、以前、こんな歌を聞いた記憶がありますが、

動物は寂しいと死んでしまうことも本当にあるのだと知りました。

被災地から帰る時にボランティアさんが言った

「帰ったらうちの犬をギューと抱きしめてあげようsign01

その一言が今でも心に残っています。

留守が多い分、私も今は我が家の猫に今まで以上の愛情を注いでいます。

 

そして、余命あと一週間と獣医師が診断した猫伝染性腹膜炎(FIP)末期の猫を

愛情あふれるボランティアさんが引取り、自宅に連れ帰りました。

その猫は数ヶ月経った今でも元気にしていると聞いています。

奇跡が起きるということも学びました。

 

とても可愛かったのですぐに飼主さんが決まり、

うたたねには僅か10日しかいなかった子猫ちゃんです。

うたたねから巣立った子猫にも奇跡が起きますように、

今はそれだけを祈っています。

 

 

※なお、猫伝染性腹膜炎(FIP)については、多くの症例に目を通して記載いたしましたが

専門家ではない為に間違えもあるかもしれません。

興味のある方は自身でも勉強してみて下さい。

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